どこに保存したか分からない

保存と管理方法

だれしも最初から書類の管理を雑に扱うという人はいらっしゃらないでしょう。
結果的に欲しい資料がどこにあるかを、すぐに探すことができなくなることはよくあります。
企業の規模が大きくなってくると、それぞれの部門ごとに保管する書類の内容が異なってくることもでてきます。その管理方法も保存期間も個別に考案されたものになってしまい、たまに別の部署からの書類の検索依頼が来てもすぐに対応ができなかったりします。
また同じ種類の書類であっても、取引先からの要望によって書面の書式や大きさが異なっているようなこともざらなので、それらをキレイなまま保管していくことはよほど整理整頓の技術の高い人でなくは行なっていくことは不可能です。

また書類は全て同じ重要度を持っているわけではありません。なので、社外秘の内容のものや、個人情報を取り扱うものなどは従業員が誰でも自由に閲覧できるような状態においておくことはできません。
組織内での書類管理については、「重要度」「緊急性」「発行頻度」「保存期間」に応じてその管理方法を分けていかなくてはいけません。
しかし、紙ベースの書類の場合基本的に原本は1通のみですよね。
複数の部署で閲覧使用の可能性がある書類などは、どこにオリジナルを保管するかどうかといった問題も出てきてしまいます。

領収書などにありがちなのが発行される書面の書式が統一されていないため、一つの大きさのファイルに納めることが難しいというケースです。
普段はA4サイズのファイルにしているようなものも、突然半券のような大きさのものが登場してきたりすることもあります。
その間に挟まったまま紛失をしてしまうということも時々起こっています。

業務の効率化

これは長年書類の整理を担当してきた人に共通する悩みとなっているのです。どのような切り分けにより書類を分類するかは、何か共通のマニュアルがあるわけではなく、その企業で働く担当者が自分たちで考えて創りあげていかなければならないものでした。

さらに企業にとって問題が大きいのが、長年書類の保管を担当していた職員が急に休職や退職となってしまうような場合です。
たまたま優秀な担当者が書類の管理を担当しており、その人に聞けばいいだろうという属人的な方法が一般化してしまうことありませんか。
その人が何らかの都合でいなくなったときに、どこに何があるか誰も知らないという状況が起きてしまいます。

業務の効率化とは、単にスピードをあげることもあります。
それ以外にも何かトラブルがあっても柔軟に組織として対応していくことができるということです。