保管コストがかかる

保管コスト

現在急ピッチで進められている書類の電子化。
その背景には、より身軽に企業運営をしていきたいという経営者たちの考えがあります。

どのような企業であっても、会社として経営をする以上は保管・保存を義務付けられる書類が複数存在します。
そのため複数年数運営をしていくと、関係書類が蓄積されていきます。
取引・業績が増えることでより膨大な書面を取り扱う必要が出てきます。

しかしながら、最近ではいわゆる「持たざる経営」というスタイルが人気になってきています。
これは、できるだけ社内にたくさんの所有物を置かないで、身軽な体制で企業運営をする
という物です。
このような流れもあって、オフィスの引越しや移転も抵抗感なく行われています。
そんな「持たざる経営」にかなり大きな障害となるのが紙ベースの書類の保管です。

紙ベースの書類保管の場合、どうしても保管スペースを設けなければなりません。
また、管理のためのコストがかかってきます。

書類が膨大になることで、その一部が盗難や複写をされても漏洩の実態がつかみにくく、どこでどう被害が起きたのかということを調べるのが不可能になったりします。
さらに言うと紙というモノは増えるとかなりの重量になってきます。
アパートなど集合住宅の一室を利用したオフィスにおいては、増えてくることでスペースを圧迫したり時に床にかなりの重圧をかけてしまうことになります。

書類の保管

ありがちな事例として、書類の保管用にと簡易なプレハブ倉庫を購入して中庭などに設置していたところ、書類の重みで床が抜けてしまった。
ここまでなら大きな問題にならないのでは?と思うかもしれませんが、そこへ雨や雪などが降ったらどうなるでしょう。
書類の大半が汚損してしいますよね。

紙を使用した書類は雑な管理をしているとすぐに湿気や日光により、判別ができない状態になってしまったりします。
そのため長期保存をするためにはスペースや通気状況などに気をつかった、
かなりコストの高い方法をとっていかなくてはいけません。

また作成から使用、保存のあとに廃棄というサイクルが生じます。
書類が膨大になってくるとどのタイミングで廃棄をするべきかということがつかみにくく、またどこから先が不要かということの判断が難しくなってきます。

例えば法律で保存期間が5年と定められた書類についても、きっちり5年で廃棄するのが正しいかというとそうではありません。
5年経って無効になる書類と、さらに長い時間の保存が必要な書類とがあります。
そのため、その切り分けも難しいということもあるでしょう。
ダンボールや棚に入れられたファイルを見ただけでは簡単に要不要の判断をすることができません。