業務委託契約書

フリーランスの人には必須の契約書

meeting-1020145_1920業務委託契約とは、ある一定の業務を遂行することを特定の業社や個人に委託することを証明するための契約書になります。

契約というと売買契約のように何らかの財物などの「モノ」を対価となる金銭と交換するということが一般的ですが、場合によっては引き渡される財物の代わりに「サービス」などの業務を求められることもあります。

業務委託契約は特にここ最近増えてきている契約方法であり、IT系の事業など最近登場してきた業務においてはごく当たり前に使用されるようになってきています。

業務委託契約は企業間での取引として行われることもありますが、特に増えてきているのは企業と個人の間で交わされる契約です。
企業が特定の業務の一部を個人など企業外のスタッフに任せるということはよくありますが、この場合に企業側が求める内容に従って行うことや、その場合の報酬の決め方について業務委託契約書で定めるのが通例です。

業務委託契約の具体的な事例

業務委託契約はそのままの名称で使用されることはむしろ少なく、契約をする場合に応じた内容によって名称を変更させたり、「業務委託」以外の契約を混在させて定めることもよくあります。

具体的な事例としては、まずIT企業が下請けの企業やフリーランサーに対して行うソフトウエア開発委託契約やプログラミング請負契約、Webサイト作成契約といったものがあります。

IT企業の他の事例としても、運送会社における「運送委託契約」や製造業での「製造委託契約」、アセスメント企業や調査会社に対して行う「調査・分析委託契約」といったものがあります。

例として上げたことでもわかるように、分類としては業務委託契約とされていることの内容にも請負契約や委任契約といった別の契約方法が関わってきたりします。

これは現在運用されている民法などの契約に関する法律がこれまで行われてきた商売の方法である、受注~制作と販売というわかりやすい事物を対象にしたものとして作られてきたことによります。

取引の対象がサービスとなる場合には、物品の取引のような単純な権利関係では収まりませんので契約はその都度取り決めをしていくことになります。

業務委託契約はケースバイケースで

上記で説明したように、業務委託契約においては確実に定まったモデルケースがあるわけではなく、そのとき時の状況に応じて取り決めをしていくことが求められます。

ネットで検索などをかけてみると、業務委託契約書のためのテンプレートがいくつか用意されているのを見つけることができますが、それらを全くそのままに使用してしまうのはかなり危険なことです。

業務委託契約とされる分野には、IT系のように何らかの情報を制作する業務のほか、エステサロンのような美容サービス提供業務や、教育産業のような受講生に対しての開講サービスといったものがあります。

実際に業務を展開するときの権利関係をしっかりと精査し、想定される部分についてしっかりと取り決めをしていくようにしましょう。